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こなみ君とプラシド(TF次元)

 ほら見て、今日も陽が昇るわね。この空のように、いつか私たちの未来も――― 粉塵のせいで曇る空。それでも夜を朝へと変える微かな光を見て、彼女はそう言った。彼女の温もりを手のひらで感じながら、俺もこの空が晴れ渡るのを信じていた。 だが俺の命が…

了見と子供

 人には大なり小なり、もう二度と見たくない光景や物事があるものだ。 しかし、それが己の行動理念に関わるものであるならば、強く記憶に焼き付けておかなければならない。それが贖罪であるなら尚更だ。それは寝ても覚めても己を苛む。無かった事にしてはい…